レスポンスシステム
原文:yama@18
校正:しげぞー・eagle0wl
はじめに
スリープさせたヨーヨーを引き戻すために、さまざまなレスポンスシステムが考案されています。今回はそのレスポンスシステムを一挙に紹介します。
スターバースト
軸周りに星型・くさび形のモールドを加工することで表面の摩擦を増やし、レスポンスとして機能させています。
ラッセルヨーヨー(ラッセル:時期不明)
分解可能となったのは2000年以降です。1999年に国内で発売されたハイパーラッセルは分解できませんでした。

レイダー(ヨメガ:1996〜)
スターバーストといえばこれを想像する方も多いと思われます。もっともスタンダードなスターバーストといえます。

レネゲイド(スーパーヨー:1999〜)
初めて凹凸のあるレスポンスシステムであり、中村名人のコメント「うーん、スムース」が印象的です。滑りのよさは当時絶品でした。

アヴェンジャー(ダンカン:1999〜)

エクリプス(スピンタスティクス:2001〜生産終了)

ブラックノヴァ(ヨーヨージャム:2001〜生産終了)

ハイパーワープ・へヴィウイング(ヨメガ:2001〜)

ループ(シンウー:2003〜)

FAST201(ヨーヨーファクトリー:2003〜)
独特の形状が印象的です。この尖っているレスポンスは押すと沈みます。

シグマブレード・ツヴァイ04(ヨーヨージャム:2004〜)

キックサイド(ヨーヨージャム:2005〜)

モンディアル(ダンカン:1999〜)
オリジナルはカメヨーのブランドで出されていたものですが、後にダンカンが合併吸収しています。かなり糸が切れやすいですが、アルミ削りだしの加工精度はすばらしい安定感をもたらしてくれます。

ウィングフォース(メタリックミサイル?)(ヨメガ:時期不明)
板金のプレスで作られているそうなので、珍しい凹型スターとなっています。

ハイパードラゴン・ヘビーメタルボディ(バンダイ)
亜鉛合金の鋳造に後加工を施し、メッキをかけてあります。緩やかな凸ディスクに溝を掘った独特なスターと、6個の穴によるレスポンスシステムが珍しいです。

ディスクスター(1997〜)
その名の通り、ディスク(円盤)の形をしたスターです。
トルネード(スピンタスティクス:1999〜)

ターボディスク(1999〜)
RD-1(トム・クーン:時期不明)
ポケットロケットで採用されたターボディスクです。レスポンスのない金属ヨーヨーに驚異的な滑りを実現し、その後多くのMODS(改造ヨーヨー)に採用されました。今でもエレキバンシート(エレキバンの張り替えシートを加工したもの)のような形で残っています。

レスポンスなし
バイパー(ヘンリース:1998〜)
軸周りをユニット化したアクシス(Axis)システムと並び驚異的だったスターなしによるレスポンスです。当時としては驚異的な滑りと先進的システムで、三居弘典・てり〜など数多くのオフストリングプレーヤーを生み出しました。

4つ穴スター
スーパースピンファクター(ヨーヨージャム:2000〜)
スピンファクターから登場したヨーヨージャム初期のレスポンスシステムです。加工過程でできた凹みをレスポンスとして有効利用しています。

コルクスター
バンブルビー(ダンカン:1998〜)
ProYo(プロヨー)で開発された、コルクを使った独特のレスポンスシステムです。削れやすいという欠点がありましたが、「本体と摩擦係数の違う別素材を配置する」という意味で革新的なシステムでした。金型一体成型と比べると、部品点数と工数が増えるため大手メーカーからは敬遠されました。後のフリクションディスクなどの原型といえますが、独特の使用感と音で多くの人を魅了しました。

フリクションディスク(ステッカー)
コルクスター、ターボディスクに続いて登場したゴム製のシールで、21世紀の標準的なレスポンスの一つです。ダンカンがProYoを吸収後に開発したフリーハンド1から採用されました。
コルクスターでのノウハウも活用されており、ボディと摩擦係数の違う素材をレスポンスとして配置しています。削れたら貼りかえることで、スターバーストなどで問題となった劣化の問題を解決しました。独特の操作感とあいまって爆発的にヒットしました。
フリーハンド1(ダンカン:2000〜生産終了)
白フリクションは初期のフリーハンドで採用されたタイプです。白い部分が削れて黒くなってからの粘りと滑りはかなり定評がありました。寿命も比較的長かったようです。
白い部分が削れるまでジャイロ(トリックのひとつ)を繰り返し、良い状態になったところではがして、大会用にとっておくといった裏技もありました。現在流通しているフリクションとは違って、はがしても破れにくいのが初期型の特徴です。

フリーハンドZERO(ダンカン:2004〜)

GTO(Dif-e-Yo:2004〜)
Dif-Pad(ディフパッド)と呼ばれるシステム。材質を改良したさまざまなフリクションが登場してきました。

テクノ(シンウー:2003〜)
韓国のヨーヨーメーカーであるシンウーも、フリクション系のレスポンスを採用し始めました。

ブルーエンジェル(ファットヨー:2005〜)
加工されたフリクションディスクです。片側が出っ張っており、もう片側がへこんでいます。
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ベアボーン(Dif-e-Yo:2005〜)
2005年全米大会3A部門チャンプのポール・ヤスが開発したカーボンフリクションも登場してきています。

YoRing(Yoリング)
スターバーストやフリクションシステムを使わず、配管のパッキンなどで用いられるOリングをフリクションのかわりに使うレスポンスシステムです。摩耗に強いという利点があります。
マトリックス(ヨーヨージャム:2002〜)
最初にYoリングが採用された機種です。Yoリングのサイズが大きめです。

スピンファクターHG(ヨーヨージャム:2005〜)

サンセットトラジェクトリー(ヨーヨージャム:2004〜生産終了)
Yoリングはルーピング機種にも採用されています。小径ベアリングを採用しているため、Yoリングも小さめです。

OXY4(オキシジェン:2004〜)

AnyMiroc(AnyYo:2005〜)

クイックシルバー2(AnyYo:2005〜)

グラインドモンスター(ヨーヨーファクトリー:時期不明)

ResioActive(フィション:2005〜)

その他のレスポンス
ブシドー・ジャム大径サイズ(バズオン:2004〜)
SPRシステムという名称で、レスポンスを含め軸周りをユニット化することで新しい可能性を見出しました。

ブシドー・ダンカンサイズ(バズオン:2004〜)
SPRシステムのダンカンサイズベアリング仕様です。

ブシドー・ジャム小径サイズ(バズオン:2004〜)
SPRシステムのジャム小径ベアリング仕様です。

ブシドーXL:キムパッド(バズオン:2005〜)
メーカーだけでなく、ショップブランドとしてもオリジナルレスポンスもどんどん開発されています。日本人プレイヤーの木村健太郎が開発したキムパッド(Kim Pad)もその一つです。

FAST401K(ヨーヨーファクトリー:2005〜)
スターバースト・フリクションに可変レスポンスという新たな可能性を見出した高級機。ヨーヨー側面のダイヤルを回すことで、レスポンスを上げ下げすることができます。高さ・種類などあらゆるレスポンスの可能性を実現させた夢のマシン。
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レスポンスを下げた状態です。
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レスポンスを上げた状態です。
MODS(改造)
フリクションステッカーを貼る位置を削ることで下げたり、今までゴム製だったYoリングの材質を見直したりと、いろいろな改造が行われています。
フリーハンド・レセスタイプ(ダンカン:2001〜)
ダンカンクルーのタケシによって考案された改造方法です。フリクションステッカーを貼る場所を削って接地面を下げています。これによって、糸を引いても戻らないバインドセッティングになっています。このようにバインドに特化された操作性は、21世紀のヨーヨーシーンに大きく貢献しています。

エレメントX・レセスタイプ(バズオン)
バズオン社でもレセス化は行われています。

リンフューリー・シリコンYoリング化(ヨーヨージャム:2005〜)
Yoリングも、黒いブチルゴムから摩擦係数の少ないシリコンリングへの交換改造が行われています。年代を「2005〜」としているのは、シリコン交換が一般化したのが2005年だからです。

サンセットトラジェクトリー・シリコンYoリング化(ヨーヨージャム)

シリウス・tezリング化(ヨーヨージャム:2005〜)
既製品以外でもYoリングの改造が進められています。tez氏が開発したtezリングは、Oリング形状を改善することでレセス効果も得ています。アイデアと実物が公開されたのは2005年からです。

Special Thanks
てんちょさん
山口@あだすぴ会さん
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