ベアリングの構造

原文:yama@18
校正:しげぞー、eagle0wl
ベアリングによるスリープ時間の違い

ヨーヨーのスリープ時間を、ベアリングの違いをもとに比較してみましょう。2006年全国大会のロングスリープ耐久結果によると、木製ヨーヨー(固定軸)の最長記録が31秒、金属ベアリングヨーヨーの最長記録が14分32秒でした。もちろん、この結果はベアリング以外の要素も含まれますが、金属ベアリングは、固定軸の実に18倍ものスリープを得ることができるわけです。

ベアリング、特に金属ベアリングは、ヨーヨーのスリープ性能を大きく進歩させ、現代ヨーヨーの高度で複雑なトリックを可能にした最大の功労者とも言えます。現代ヨーヨーにとって欠かすことのできない要素である、金属ベアリングについて説明していきます。




金属ベアリングの構造

ベアリングと一言で言っても「球軸受」「ころ軸受」「スラスト軸受」などの種類がありますが、ヨーヨーでは主に球軸受けが使われています (Fig.1) 。球軸受けは点接触なので、転がり抵抗が小さく低トルク高速使用に適しています。また動作音も小さいなどの特徴があります。

Fig.1
金属ベアリングの構造

点接触ボールの表面の点で外周と接触しているので抵抗がとても小さいです (Fig.2)

Fig.2
点接触ボールの表面の点で外周と接触している



各パーツ紹介

外輪・内輪

Fig.3
赤斜線が外輪・内輪

実際に回転するところです。


ボール

Fig.4
赤斜線がボール

説明するまでもありませんがボールです。


保持器

Fig.5
左から「波状保持器」「冠状保持器」「樹脂成型保持器」
Fig.6
赤斜線がボール

ベアリングボールがバラバラにならないように保持する器のようなものです。


シールド

Fig.7
グリスを封入し、外部からのごみの侵入を防ぎます。もちろん重さとしてのロスにはなりますが、
図でわかるとおり、すきまが開いているので回転の抵抗にはなっていません。

説明するまでもありませんがボールです。


スナップリング

Fig.8
シールドを固定するためのリング

シールドを固定するためのリングです。